第2回【書籍紹介】恥ずかしがらずに便の話をしよう

【書籍紹介】恥ずかしがらずに便の話をしよう

第2回:2019年10月30日更新

 

 

著:平岡麻奈

 


日常の中に溶け込む習慣には、未来を見据えた習慣もあるけれど、その場しのぎの悪い習慣も存在する。
例えば腰痛に悩まされた時に痛み止めを飲む人は、痛くなれば薬を飲む習慣がある。
ドラッグストアに行けばあらゆる薬が並び、薬に頼りがちになってはいけないという考え方よりも、この薬の中でどれが効くのだろう?と悩む。
腰痛や肩こり、便秘。誰しもが身体の不調として経験したことがあるのではないだろうか。
不調の度合いは様々であるが、身近な人も悩んでいるからこそ、自分の症状が深刻であったとしても、あまり深く捉えていないかもしれない。

日々働く体と共に生きていれば、あらゆる不調に出くわす。
今回は『便秘』に重点を置いた書籍を紹介する。腸内環境の乱れこそ、体のあらゆる不調の原因になりうるけれど、私達は表立って『便秘』の話をしない。
悩んでいる人が多いことは、色々な市販の薬が販売されていることで予想はつく。
私こそ、『便秘』に常々悩んでいるものの1人であるが、病院に行ってまで診てもらうことに関しては積極的になれない。
どうしてこれほどまでに人に相談出来ない悩みなのだろうか。
本書では、排便の行為が「汚い」「臭い」「恥ずかしい」というネガテイブな情報ばかり先行してしまっていることが原因とされる。
また現在では、児童が学校で排便を「恥ずかしく」思い、我慢しているケースも多いとされる。
子供の頃から『便秘』の原因を作ってしまっている現状を理解し、人間にとって必ず必要な行為に対して、深く知ることが出来る1冊だ。

排便を我慢するということは、 体に不要なものを蓄積してしまう行為だ。
それは、体臭や、 肌のトラブルとしても姿を現す。
私の経験談として、『便秘』 が続く時はすこぶる肌の調子が悪くなる。
体に「ゴミを溜め込んだ状態が続く」ことを想像すれば、 体に悪いことは一目瞭然だ。
「便秘の改善」はもとより、 「便秘に悩まされない体づくり」の為の知識を学ぶことが出来る。
また、どうして『便秘』を改善すべきなのか?という根本的な問題に着目している為、今まで悩みを蔑ろにしてきたことに「恥ずかしさ」を覚えた。
健康になる為にサプリメントや、体に良い食べ物を取り入れていたとしても、『便秘』が改善されていなければ、健康な体には到底近づくことが出来ない。
本書では、今すぐにでも日常に取り組める内容が満載である。
常々便秘薬が手放せない人には是非知識として取り入れて頂きたい
根本改善が為されていない途中段階であれば、少なからず今の不調にも目を向けるべきだとは感じる。
問題は、薬を取り入れているにも関わらず、「改善している」と思い込んでしまうことだ。
排便の事実があれば、『便秘』が改善されたと認識する方が多いかもしれない。
これは冒頭での「その場しのぎの悪い習慣」にあたる。本書での「腸内環境改善の必要性」という項目の中で、「腸は体内でも最も老化しやすい臓器」と紹介されている。
腸の老化は全身に影響しており、加齢だけでなく、ストレスや食生活などによっても老化が進行する。

「便秘を治したいから色々試行錯誤を繰り返している」ような方にも、その取り組みが果たして正しいのかどうか、答え合わせが出来る情報も持ち合わせている。
例えば、「『便秘』にはヨーグルトが良いと知っているから毎日欠かさず食べている、けれど全く改善されていない」という事実があるとする。
改善が見られなければ人は他の方法を探そうとする為、結果ヨーグルトを食べること自体を辞めてしまう可能性もある。
本書では、「あなたに合ったヨーグルトを選択していない」という自分では気づきにくい視点で捉え、「1日200グラムを毎日2週間食べてください。
おなかの調子が改善したものがあなたに合ったヨーグルトです。」と正しい知識を与えてくれる。

本書は、排便に対してのネガティブなイメージを上回る、改善の必要性を理解する1冊だ。
興味がある方は是非以下の書籍を手に取ってほしい。共感できること、学べることがあるはずだ。

 

『恥ずかしがらずに便の話をしよう』佐藤 満春 (著), 大竹 真一郎 (監修) (マイナビ新書)
https://www.amazon.co.jp/dp/4839964823/

 

 

※コラム記事は執筆者の個人的見解であり、オムロンヘルスケア株式会社の公式見解を示すものではありません。


著者プロフィール(平岡麻奈氏)

年間100冊ほど読む書籍紹介コラミニストです。ヘルスケアや健康経営に関する書籍を紹介していきます。現在ITmedia @IT自分戦略研究所で「平岡麻奈のちょっとひと息」を好評連載中。

平岡麻奈氏のバックナンバーはこちらをご覧ください。