第4回『成長率2倍のヘルスケア スマホアプリの忘れがちな差異化について』

第4回:2019年4月17日更新

 

 

著:吉政忠志氏(マーケッター)

 


昨年、興味深い発表があった。株式会社電通デジタル/フラー株式会社による発表資料(*1)によると、今後2年間でヘルスケア&フィットネスアプリの利用率は現状の5%から10%に達するそうだ。資料にはヘルスケア&フィットネスアプリを入れた人が約33%、入れたけど使っていない利用者が約28%存在しているとある。

つまり続かない人が大半である。

筆者も過去に2回3回とヘルスケア&フィットネスアプリを入れてはみたが、結果的に続いていない。続いているのはOMRON connectのアプリだけだ。このように書くと宣伝のように思えるかもしれないが、続いているのには大きな理由があるのだ。その理由は「物理的な機械と奇麗に連携できている」ということだ。これは大きい。

例えば、脱衣所に行けば、OMRON connectに対応している体重体組成計が置いてあり、顔を洗う前に体重体組成計に乗ってみることが習慣化されている。物理的な機械が存在していると、日常で目に触れるので習慣化しやすいのだ。その体重体組成計はOMRON connectに対応しているので、スマホアプリへの記録も自動なのである。ヘルスケア&フィットネスアプリのポイントは苦も無く習慣化できること、記録の手間がかからないことが重要なのである。

健康増進の第一歩は日々の記録であるので、前述が実現できると、利用者の健康も増進しやすい。つまりさらに続けやすくなるのだ。

ヘルスケア&フィットネスアプリ開発会社の皆様、皆様のスマホアプリは機械と連携させているだろうか。記録が自動化されているだろうか。利用者の感覚で言えば、記録の手間がかからないほうが良く、機械と連携できた方がいいに決まっている。また、OMRON connectに対応するとオムロンの健康機器を購入した利用者にもアプローチできるので 、OMRON connectにヘルスケア&フィットネスアプリを対応させた方がビジネス面でも有利だ。

オムロン ヘルスケアはOMRON connectとの連携APIも提供している。興味がある方は、是非以下のページを見てほしい。

https://datahealthcare.omron.co.jp/omron-connect

良いアイディアがあるから、ヘルスケア&フィットネスアプリを開発していると思う。そのアイディアをより多くの利用者に効果的に使っていくためにも健康機器トップシェアのオムロン製品と連携させてみてはいかがだろうか。ビジネス的にプラスになることは間違いないと思う。

*1 株式会社電通デジタル/フラー株式会社2018年12月21日発表資料「国内のモバイル・アプリ利用者のうちヘルスケア&フィットネスアプリ利用率は5%から10%へ2倍上昇。今後も成長産業〜電通デジタルとフラー、ヘルスケア&フィットネスアプリ市場の実態調査を実施~」https://fuller-inc.com/news/2018/12/healthcare-fitness-report/release.pdf

 

※コラム記事は執筆者の個人的見解であり、オムロンヘルスケア株式会社の公式見解を示すものではありません。


著者プロフィール(吉政忠志氏)

IT業界全般から、人事・総務関係、キャリア関係、ヘルスケアまで幅広く執筆をするコラムニストであり、IT業界を代表する企業のマーケティング支援も行う、マーケッター。