第9回『健康基準をクリアした社員の定年を引き上げれば、健康経営はより加速化するはず』

健康基準をクリアした社員の定年を引き上げれば、健康経営はより加速化するはず

第9回:2019年12月11日更新

 

 

著:吉政忠志氏(マーケッター)

 


日本が絶好調でバブル真っただ中の時は、アーリーリタイアして、悠々自適に老後を過ごしたいと思っていた人が多かった。
今の時代、アーリーリタイアができる人は、宝くじで大金を当てた人か、成功した会社をバイアウトした人と仮想通貨で当てた人くらいだ。

これからの時代、できるだけ長く働かないと、安定した老後の生活を送ることは難しい。
いくら貯金があっても医療が発達して長生きするので、貯金も相当ないと食いつぶすはずだ。

年金と言えば、受給金額が増えると思っている人は誰もいないだろう。
確実に支給開始年齢は引き上げられ、受給金額も減少する。

つまり、「老後のために働きたいわけではないけど、働かないといけない」人が大量に存在する世の中が到来するのだ。

この老後に備えて、50歳を超えた人が、将来の独立を考えているが、先輩方の状況を見ると、起業して生き残るのは一握りだ。
そもそも企業生存率は10年で5%なので、そんなに甘くない。
企業戦士としてその会社のやり方が染みついて、それなりの地位を得た人がゼロベースで起業しても市場に適応できないことが多いのだ。

一方で企業の状況はどうかというと、ある年齢で一斉に役職定年したり、契約社員になったりする。
その方法が効率的なのか、そうせざるを得ないからか、企業としてはその「有無を言わさずバッサリ」が最善策として採用されていることが多い。

一方で健康経営をうたっている企業は年々増えており、社員がいつまでも健康に働けるようにいろいろな施策を進めている。
そうであれば、健康経営の必殺技として、役職定年や定年も健康指標で決めるのはいかがだろうか。

私は50歳になったが、同じ50歳でも健康な人とそうでない人の差はかなりある。
健康な人はまだまだ働けるはずだ。
かくいう私は80歳まで現役で働くためにいろいろ工夫をしていて、もしかしたら100歳まで現役で働ける時代が来るかもしれないと思っている。

健康経営を進めている会社が、役職定年、定年を健康指標で判断するようになったらどうだろうか。
多くの社員はかなり本気で健康に取り組むだろうし、奥方の協力も強烈に得られるような気がする。(そうでないケースもあるかもしれないが)

多くの社員が長く働きたいと思うのであれば、それをゴールに設定して健康経営を考えてみても面白いと思う。

それでは今日はこの辺で。

 

※コラム記事は執筆者の個人的見解であり、オムロンヘルスケア株式会社の公式見解を示すものではありません。


著者プロフィール(吉政忠志氏)

IT業界全般から、人事・総務関係、キャリア関係、ヘルスケアまで幅広く執筆をするコラムニストであり、IT業界を代表する企業のマーケティング支援も行う、マーケッター。