(写真:ライフログテクノロジー株式会社 代表取締役 CEO 棚橋 繁行 様)
■ ライフログテクノロジー株式会社
取材先:代表取締役 CEO 棚橋 繁行 様
対象 :AIが食事を数値化する栄養管理・ダイエットアプリ「カロミル」
https://calomeal.com
<カロミルとは?>
「カロミル」は、独自に開発した画像解析AIを用いて、ユーザーが食べ物の写真を撮影するだけで栄養素を自動的に解析し、記録できる機能を実装しています。獨協医科大学 埼玉医療センターにおいても、肝硬変を治療中の患者が毎日の食事管理を行うアプリとして採用されています。
<オムロンコネクトとカロミルの連携について>
カロミルは、オムロンコネクトが提供するSDK/APIを経由してユーザーの体重データを取得してカロミルに反映します(※)。ユーザーはこれまで手動で入力していた体重が自動的に入力できるようになり、利便性が高まります。
また、体重の他にも血圧などのバイタルデータをオムロンコネクトから自動的に取得することにより、カロミルが手がけるパーソナライズなデータ分析の精度も良くなり、その分析結果をユーザーにアドバイスとして提供することで、結果としてユーザーの健康増進をサポートすることができます。
※ユーザーの許可を得ずにデータを取得することはありません。
<スクリーンショット>
カロミル開発の背景についてー。
「カロミル」を開発したライフログテクノロジー株式会社 代表取締役 CEO 棚橋 繁行氏(以下、棚橋氏)は当時を振り返り以下のように語る。
「以前、私自身の健康が気になり始めたころ、当時のヘルスケアアプリがとても使いにくかったのです。日本人の食事はとても多様で、一つのメニューを取ってみても「外食」、「弁当」、「自炊」などがあり、それぞれカロリーが違がっています。さらにカレーを例に挙げてもお店によってカロリーも成分も違います。それなのに、当時のアプリは個別にカロリーを入力しなければいけなかったり、項目がおおざっぱすぎて正確でなかったりしました。多様な日本人の食事を簡単にデータ化できるアプリがなかったのです。そこでライフログテクノロジー株式会社を立ち上げ「カロミル」を開発することになるのですが、「カロミル」はできるだけ、ユーザーに負担の無いものを目指し、自社開発によるAI技術を搭載し、一般料理、コンビニ弁当、外食を主要なお店ごとの食事を写真で自動解析し、正しいカロリーを表示できるようにしました。
ユーザー負担を極力排除した国内最高峰のAIとはー。
「カロミル」のダイエットアプリのAI技術としては日本最高峰である。現在、「カロミル」に登録されている料理の品目が1万品目であり、次の改定では2万品目になるという。この品目数は他と比べて桁違いの量だ。そしてAIによる解析精度は食事解析で96%を誇る。この精度で例えば特定のカレー店のバターチキンカレーといった具体的な料理名を判別できるというのだからすごい。カレーチェーン店は多く、メニューにはビーフカレーもチキンカレーもポークカレー、カツカレーもある。これらを150万枚の写真で解析し、栄養士が個別のカロリーの設定もしているのである。この仕組みがあるからこそ、ユーザーはスマホで写真を撮影するだけで「カロミル」が自動でカメラロールから写真を吸い上げ、解析し、正確なその日の摂取カロリーと品目を記録できるのである。このユーザー負担の軽さと、正確な記録の両立が「カロミル」の大きな特長となっている。
法人向けへの展開についてー。
棚橋氏は今後の法人向けの展開について以下のように語る。
「多くの企業が社員の健康を課題に挙げています。社員の健康状態を正確に把握し、健康経営を実現していくためには、ユーザーの負担が極力少なく精度の高いサービスアプリが必要です。「カロミル」は他を圧倒する品目数と精度の高さ、手軽さを実現しており、多くの企業に評価されています。当社は企業のニーズに応えるべく、企業の管理者向けのダッシュボードの開発も行っております。」
企業向けの利用を考えると、ダッシュボードはもとより、人事管理システムとの連携など、カスタマイズのニーズも多いはずだ。今以上にエンタープライズシステムとの連携を強化することで「カロミル」のこの精度と手軽ささらに企業に活きていくのではないか。「カロミル」のエンタープライズソリューション展開にも期待していきたい。
オムロンヘルスケアとの協業についてー。
棚橋氏は当時の模様を以下のように語る。
「オムロンヘルスケアさんから連絡があったのは「カロミル」をリリースして半年くらいでした。OMRON connectの説明を聞き、手間なく簡単に接続できることがわかったので、二つ返事で契約をしました。オムロンヘルスケアさんから機材を貸与いただき、大きなトラブルもなく検証を完了できました。その後、OMRON connectと接続をしたことを報道発表しましたが、反響もよかったです。当時駆け出しだった「カロミル」でオムロンヘルスケアさんと協業できたことは「カロミル」のブランド向上にも役立ったと思います。」
ありがとうございましたー。
(左からオムロンヘルスケア 松田高明、ライフログテクノロジー株式会社 代表取締役 CEO 棚橋繁行様、オムロンヘルスケア 山新真人)
(インタビューワー:吉政忠志)