第5回『1日に必要なたんぱく質量は摂れていますか?』

第5回:2019年2月25日更新

 

 

著:阿部菜月氏(パーソナルトレーナー・スタジオインストラクター)

 


パーソナルトレーナー兼スタジオインストラクターの阿部菜月です。すっかり寒いですね。
みなさん、寒暖の差が激しい季節ですので、くれぐれもご自愛くださいね。

さて、今日は人間の三大栄養素の1つであるたんぱく質についてです。

たんぱく質は、筋肉・髪・爪・臓器・血液などの細胞やホルモンの材料となる役割を持ち、人間の体の組織の約20%を構成しています。そして、わたしたちが生きていく上で欠かせないエネルギー源となります。(1g 4kcal)たんぱく質は、多数のアミノ酸が結合してできていて、そのアミノ酸の種類は20種類。その内、9つの必須アミノ酸と呼ばれるアミノ酸は体内では合成できません。その為、食品から取り入れる必要があります。食事から摂れるたんぱく質は主に肉類・魚類・大豆製品・卵・乳製品があげられます。

たんぱく質が不足することで、・筋肉が衰える・髪・爪・皮膚などがもろくなる・内臓が衰える・疲労しやすくなる・免疫力が低下するなどの症状を引き起こすリスクが高くなります。
では、これらを防ぐために一日にどれだけのたんぱく質を摂取する必要があるのでしょうか?体重・年齢・活動量により異なりますが、座りっぱなしの成人であれば体重×0.8(g)運動習慣のある方は0.8〜1.5(g) 筋肉を増量したい方は体重×1.6〜1.7(g)と、これだけのたんぱく質量が必要となります。

この量が不足することで様々なリスクを引き起こすということを上記でお話ししましたが、今回注目してお話しする点は「筋肉が衰える」という点です。筋肉は20歳をピークに、徐々に低下する傾向があり、筋肉量の減少は基礎代謝量の低下につながります。基礎代謝量とは、生命維持をするために必要な生命活動(呼吸や内臓を動かしたりすること)に使われるエネルギーのことを指し、皆さんが1日に消費するエネルギーの約60%を占めます。つまり、筋肉量の減少により基礎代謝量が下がり、脂肪を蓄えやすい・燃焼させにくい体質へと変化してしまうのです。厚生労働省の平成28年国民健康・栄養調査の結果によると、日本の成人男性の肥満者(BMI 25以上)の割合は男性31.3%、女性20.6%と発表されており、1980年から上昇傾向にあります。肥満が増えている一つの要因は、筋肉量の減少に大きく影響するたんぱく質摂取量の減少傾向です。

わたし自身、外で昼食を摂る際に周りを見渡すとラーメンやパスタ・うどん等の麺類・丼もの・おにぎりetc…ほとんど炭水化物でお腹を満たしている方が多く見受けられるように思います。短時間で昼食を済ませることができる、ラーメン屋さんやお蕎麦屋さんを利用するサラーリーマンの方も多いのではないでしょうか??
しかしこれらの炭水化物がメインとなる食事では必要なたんぱく質量を摂取することが難しくなります。トッピングにチャーシューや天ぷらを追加し、必要なたんぱく質量が摂取できたとしても、炭水化物がメインとなる食事ではカロリーオーバーになりやすいです。バランスの良い、かつ必要なたんぱく質量を摂取するのにおすすめるすのは定食屋さんです。お肉やお魚をメインに食べることができ、丼ものなどに比べ、お米の量も調節しやすいです。いつもより炭水化物(お米)の量を減らすかわりにお豆腐や卵、納豆などでたんぱく質をプラスすることもできます。よって、一食全体の栄養素の内のたんぱく質の割合を増やすことができます。コンビニ等でも最近はすぐに食べられるお肉やお魚などのお惣菜も多く見られます。おにぎりやパウチのお米などと合わせて、バランスの良い食事を心がけて頂けると良いかとおもいます。たんぱく質を積極的に取り入れる。すぐに始められる健康管理です。是非今日から取り入れてみてください。
健康管理をしていく上で食事の管理は必須ですが、自身の体のことを把握することも重要です。

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※コラム記事は執筆者の個人的見解であり、オムロンヘルスケア株式会社の公式見解を示すものではありません。


著者プロフィール(阿部菜月氏)

大手スポーツクラブにてパーソナルトレーナー・スタジオインストラクターとして活動しています。フィットネスライフを通し、身も心も健康に。皆さんの日常がより充実したものとなるようトレーナー活動をしております。皆さんの健康に携わってきた経験を生かし、ヘルス系のコラムを書いています。運動や健康に関する情報を発信することが、皆さんをより健康に近づけることができれば。また、健康に意識を向けるきっかけづくりができればと思っています。