第4回『食べすぎはリセットできる!食べすぎた翌日に体重が増えるその要因と対処法』

第4回:2019年2月20日

 

 

著:阿部菜月氏(パーソナルトレーナー・スタジオインストラクター)

 


パーソナルトレーナー兼スタジオインストラクターの阿部菜月です。

寒くなり、空気が澄み、街のイルミネーションがより一層映えるようになりました。
忘年会、お正月、新年会などのイベント事が多かった年末年始の後、「食べ過ぎて、翌日体重が増えていた…」なんて方も多いのではないでしょうか?
今回は食べすぎた翌日に体重が増える要因と、食べすぎてしまった後の対処法についてお話しします。

体重が変動する主な要因は体脂肪や筋肉の増減ももちろんですが、食べすぎてしまった翌日の体重増加の要因は、ほとんどが水分です。
人体は、食事を摂取すると共に体に多くの水分を取り込みます。特に糖分・塩分は水分を多く取り込む性質を持っているため、食べすぎや塩分の多いおつまみなどを食べることで、普段の食事よりも多く水分を取り込み、体重の増加・体の浮腫みを招きます。

つまり、食べすぎてしまった翌日の体重増加は「太ったから(体脂肪がついたから)」ではありません。
太る(体脂肪が増える)要因は消費カロリー<摂取カロリー。
この条件を達成してしまっても1日ですぐに体脂肪が増えるわけではありません。
食べすぎた後の運動や食事のコントロール次第では食べすぎをリセットすることが可能です。
運動でエネルギー消費を増やし、食事は量や栄養素をコントロールして調整をしましょう。

〜運動での調整〜

ジムなどで運動をする習慣のない方は日常生活での活動量をあげることを心がけましょう。移動はできるだけ歩く、エスカレーターではなく階段を使うようにする。また、歩く時はいつもよりも歩幅を大きくし、スピードをあげてみましょう。そうすることで多くの筋肉を稼動させると同時に心拍数を少し上昇させ、消費カロリーアップを狙うこともできます。
会食の前後ではこのように、出来るだけ消費をするよう心がけてみてください。

 

〜食事での調整〜

食べすぎた翌日、体が浮腫んでいると感じることはありませんか?浮腫みを解消するためにはカリウムを多く含む食品を摂取しましょう。
カリウムは体内に溜まった水分を外に排出する役割があります。納豆・ほうれん草・わかめ・とろろ昆布などが挙げられます。
体が浮腫んでいるからといって水分を控えてしまうと体はより、水分を溜め込もうとしてしまうので、積極的に水分を摂りながら、カリウムを含む食品を摂取しましょう。
「食べすぎた分、今日は食べないでおこう」と考える方もいらっしゃると思いますが、食事を抜いてしまうのはNGです。
食事を摂らない時間が長く続く事により、その後の食事では血糖値が急上昇し、脂肪を蓄えやすくなってしまいます。これでは逆効果。
食欲が湧かないのであれば消化に良いスープやスムージーなどがおすすめです。
また脂肪を蓄えさせないためにも、食べた物を体の中でエネルギーとしてうまく活用させなくてはなりません。食べた物の代謝を促さすために欠かせないのがビタミンです。
ビタミンB1は糖の代謝、ビタミンB2は脂質、ビタミンB6はタンパク質の代謝を促します。
これらが多く含まれる食材は、ビタミンB1であれば豚肉(とくに赤身)・うなぎ・玄米 等。ビタミンB2はレバー・納豆・卵 等。ビタミンB6はレバー・にんにく・かつお・バナナ等。
ビタミンB群は水溶性ビタミンのため、1度にたくさん摂取しても水に溶け、体外に排泄されてしまうため、こまめに食事から補う必要があります。
毎回の食事で心がけて摂取し、食べた物を体の中でエネルギーとして上手く活用させましょう。
このような事から、食べすぎた後の食事は「控える」だけでなく「摂取する」ことも重要です。
食べすぎてしまったもの(ピザやお米や麺ならば糖質)は出来るだけ控え、食べてしまった物の代謝を助ける食品は積極的に補うよう意識をしてみてくださいね。

健康管理をしていく上で、体重や体脂肪率、自身の体の状態をチェックしていくことは非常に重要です。オムロンの ヘルスケア機器は、記録データを OMRON connect に自動共有し、API を通じて各種 システムと共有することもできます。社員の健康を推進される企業の皆様は是非その点にも注目してみてください。

 

※コラム記事は執筆者の個人的見解であり、オムロンヘルスケア株式会社の公式見解を示すものではありません。


著者プロフィール(阿部菜月氏)

大手スポーツクラブにてパーソナルトレーナー・スタジオインストラクターとして活動しています。フィットネスライフを通し、身も心も健康に。皆さんの日常がより充実したものとなるようトレーナー活動をしております。皆さんの健康に携わってきた経験を生かし、ヘルス系のコラムを書いています。運動や健康に関する情報を発信することが、皆さんをより健康に近づけることができれば。また、健康に意識を向けるきっかけづくりができればと思っています。