第3回:2019年12月23日更新
著:菱沼佑香氏
こんにちは、OMRON connect連携事例の取材を担当させて頂いている菱沼です。
私のコラムでは、OMRON connectと連携しているアプリの事例を中心に、時折、オムロン中の人インタビューを交えていく予定です。
さて、3回目の今回は、東京海上日動あんしん生命様の「あるく保険」をご紹介します。
保険と言うと、高血圧や病歴の申告が必要なことが多いのですが、この保険は「あるく」とつくだけあって歩数が大きなカギとなる、これまでとは異なる画期的な保険です。
さて、歩数と保険、どんな関係なのでしょうか。ご興味お持ちいただきましたら引き続きお付き合いいただければ幸いです。
■あるく保険とは?
2017年から提供が開始された「あるく保険」は、2年の契約期間中に訪れる計4回(半年ごと)の判定時に、一日の平均歩数が8,000歩に到達しているとキャッシュバック(健康増進還付金)を受け取ることができる医療保険です。
数値は指定計測機器(カロリスキャン、スマートウォッチ、スマートフォン等)と「あるく保険アプリ」を利用して計測・算出されます。
「あるく保険アプリ」は、各計測機器から歩数データを取得し、アプリ内で期間中の目標達成状況を算出します。
契約者は目標達成のために、あとどの程度の歩数が必要なのかを簡単に確認することができるようになっています。
また、歩数以外にも体重や活動量などの連携が可能な仕組みも保有しており、お客様の健康づくりを応援するという画期的な保険です。
■半年間で一日平均8,000歩は難しいのか?
恐らく、通勤に徒歩や電車を使うことが多い地域の方はちょっと頑張れば余裕で到達するのではないでしょうか。
実際、私のスマホで計測されているデータを見ると、出勤した日は6,000~8,000歩程度で、休日に子どもと散歩に出かければ1万、2万は余裕で越えます。
では、一般的な平均歩数はどの程度なのかと探してみたところ、厚生労働省の調査(平成 29 年 国民健康・栄養調査結果の概要)に情報がありました。
この報告書によれば20~63歳の一日の平均歩数は男性6,846歩、女性5,867歩だそうです。
もちろん、全国平均となりますので、年齢・地域によって差はありますが、8,000歩は少し頑張れば到達するという値です。
ところで、1日1万歩ということが昔から言われていましたよね?なんで1万歩?キリが良いから?と子ども心に思っていましたが、理由がちゃんとあったようです。
(注)1日1万歩の根拠
海外の文献から週当たり2000kcal(1日当たり約300kcal)以上のエネルギー消費に相当する身体活動が推奨されている6)。
歩行時のエネルギー消費量を求めるためのアメリカスポーツ医学協会が提示する式を用いて、体重60kgの者が、時速4km(分速70m)、歩幅70cm、で10分歩く(700m、1000歩)場合を計算すると、消費エネルギーは30kcalとなる。
つまり1日当たり300kcalのエネルギー消費は、1万歩に相当する。
ご存知でした?この健康日本21は平成12~24年度に作られたようなので、変わっている可能性はありますが。
■運動を習慣づける前にちょっとずつ慣れていこう
運動って、習慣づくまでが大変ですよね…。
私は運動が苦手なタイプで、学生時代のマラソン大会などの運動系のイベントを心の底から憎んでいました。
砂浜走るって何?帰りにゴミ拾いってなに?と。
ただ、当時、運動制限が必要な病気にかかっていたため、その苦痛を味わうことなく、後日のウォーキングを義務付けられた程度で済みましたが。
その後、いろいろあって健康や体重を意識するようなお年頃になった頃に慌てて運動をしてみたものの、なかなか継続が難しい。
甘えてはならぬと再び始めるものの、いろんな言い訳を思いついてはやめ、やばいと思って再開し、と繰り返しています。
これは私だけじゃないはず…!と思って周囲を見渡してみれば、なぜか私の周囲の方々は運動への意識が高い方が多く…。
同意して頂けないので、じゃあどれだけの人が継続して運動しているのよ、と半ば落ち込みながら調べてみたら、男性36.9%、28.6%(平成 29 年 国民健康・栄養調査結果の概要)でした。3~4人に1人…思っていたより多いですね!?と愕然としました。
とはいえ全体的な平均なので同年代でみれば約15%。
傾向としては、女性は年齢が上がるほど増加し、男性は20代のころは頑張ったけど、仕事が忙しくなる年齢でやらなくなって、お仕事を引退する頃に運動を再開するという方が多そうな推移でした。
では、健康を維持するために必要な運動量はどれくらいなのでしょうか?
千葉県のサイトにあった健康を維持するための運動量はどれくらいですか?という記事には、具体的には1日に8000歩程度、10回3セットのスクワットを週に3日、毎日のストレッチ体操を行うことが望ましいと書かれていました。
さらに、それ以外の目安としては、今より+10分、多く体を動かすことを心掛けるようにするのも良いようです。
(より詳細を知りたい方は厚生労働省による健康づくりのための身体活動基準 2013をご確認ください。)
運動を始めようと思い立って最初から頑張りすぎてしまうと息切れしてしまうので、こういったちょっとした動作から運動量を増やしていくことは、運動しなれない人にとってははじめやすく、良いきっかけとなりそうです。スクワットって結構効きますよね~。
■最後に
担当者の方々からは、この保険を通して、健康増進の応援をしたいという想いが強く伝わってきました。
普段より、ちょっとだけ多く動く。
一駅前で降りて歩く。
こういったちょっとした積み重ねが健康につながるだけでなく、その頑張りがお金で返ってくる。
素敵なご褒美だなーと取材しながら考えていました。
こうしたご褒美って原動力になりますよね。
オムロンヘルスケア社の製品は、体重や血圧をただ正確に計測するだけでなく、OMRON connectによって可視化され、誰にとってもわかりやすいグラフとして表示されます。
そんなOMRON connectとお客様のアプリと連携させるだけで、お客様がユーザーに提供したい機能を簡単に作ることが可能です。
事例の詳細は下記リンクからご参照下さい。
【連携事例】お客様の健康づくりを応援する「あるく保険」、OMRON connectの利用で更なる付加価値の提供が可能に
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
※コラム記事は執筆者の個人的見解であり、オムロンヘルスケア株式会社の公式見解を示すものではありません。
著者プロフィール(菱沼佑香氏)
吉政創成株式会社 マーケティングスペシャリスト。IT企業(ソフトウェア開発、セキュリティ、ホスティング)で営業事務、営業、マーケティングを経験。現在、吉政創成で取材、撮影、ライティングを担当。月刊連載数本。