第6回『腰痛・肩コリ…その原因はあなたの日常生活に潜んでいます』

第6回:2019年3月23日更新

 

 

著:阿部菜月氏(パーソナルトレーナー・スタジオインストラクター)

 


 

パーソナルトレーナー兼スタジオインストラクターの阿部菜月です。

期末迫る中、日々お仕事に打ち込む皆さん、肩凝り・腰痛などの肉体的ストレスを感じることはありませんか?働くサラリーマンの方は必見。その原因・改善方法についてお話しします。

厚生労働省の国民生活基礎調査によると、男性が訴える自覚症状の1位は腰痛、2位に肩凝りがあげられています。女性も1位に肩凝りがあげられています。
多くの方が悩まされている症状ですね。肩が凝っている、痛みがあるということが当たり前になってしまっている方も多く見受けられるように思います。

これらの肉体的ストレスを軽減するためにマッサージをする、湯船に浸かり疲れを取る…などの日々のケアも重要ですが、改善する為には痛みの原因を知り、原因となるところを改善しなくては本当の改善には至りません。

〜まずは原因を知りましょう!〜

肩凝りや腰痛の原因のほとんどは姿勢にあります。
そもそも、人間の正しい姿勢は耳たぶ・肩・大転子(腰の出っ張りのある骨)・膝・くるぶしが一直線上にあることです。この姿勢を保つ為に筋肉が形成されています。
しかし、肩が前にでる・胸部が湾曲する(背中が丸まる)・片足重心・反り腰・腰が丸まる・O脚・X脚など、本来の正しい姿勢が崩れた状態が続くことで極端に負担のかかる筋肉がでてきてしまいます。筋肉の緊張状態が高くなり、この負担がハリやコリ・痛みに繋がります。
また、極端に負担のかかる筋肉とは反対に、うまく稼働できていない筋肉もでてきます。これらの筋肉は衰え、正しい姿勢を保つことがより難しくなってしまうのです。
例えば、デスクワークの方であればパソコンに向かい作業をする上で顔(頭)が前のめりになり、肩は前にでて、背中が丸まる。こんな猫背の姿勢になっている方が多いのではないのでしょうか?これでは胸の筋肉は縮まり、肩がより前に引っ張られてしまい猫背の姿勢が助長されてしまいます。
猫背になることで頭が前に傾きやすくなりますが、頭の重みは5kg程あります。前に傾くことにより、首肩にかかる負担は倍以上にもなってしまうのです。
その他、立ち仕事や歩くことが多い方であれば骨盤が前傾している(反り腰)・後傾している(腰が丸まっている)・O脚・X脚などにより偏ったところに負担がかかります。骨盤や膝の向き、重心のかかる位置によって稼働する筋肉が変わってくるからです。
座っていることが多い、歩いていることが多いなど生活スタイルは様々ですが、痛みの原因、姿勢の崩れの要因ははみなさんの日常生活の中に必ず潜んでいます。

〜まずは改善のための1歩。ご自身の弱点を一つ見つけてください〜

みなさんは、どんな姿勢で過ごすことが多いですか?ご自身の日常生活を振り返ってみましょう。
・デスクワークで常に猫背
・片足重心で立つことが多い
・腰が反っている
振り返って頂くと、ご自身で改善すべき点が何か一つ、見つかりませんか?
その崩れた姿勢を、先程あげた正しい姿勢に直してみると、どこかが疲れる(使っている)感覚がでてくるかと思います。
そこが皆さんの普段使えていない筋肉です。
思い立ったときに5分・10分でもその姿勢を維持してください。どこを使っているかを意識してくださいね。まずはここから始めてみましょう。これだけでも立派なトレーニング。肉体的ストレスを根本から改善する為の大きな一歩です。
全身の筋肉が日々バランスよく稼働することは健康やスタイルアップ、ゴルフやランニングなどのスポーツのパフォーマンスアップにも繋がるんです。
ご自身の体の痛み、癖や習慣と向き合あうところから始めてみましょう。

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※コラム記事は執筆者の個人的見解であり、オムロンヘルスケア株式会社の公式見解を示すものではありません。


著者プロフィール(阿部菜月氏)

大手スポーツクラブにてパーソナルトレーナー・スタジオインストラクターとして活動しています。フィットネスライフを通し、身も心も健康に。皆さんの日常がより充実したものとなるようトレーナー活動をしております。皆さんの健康に携わってきた経験を生かし、ヘルス系のコラムを書いています。運動や健康に関する情報を発信することが、皆さんをより健康に近づけることができれば。また、健康に意識を向けるきっかけづくりができればと思っています。