第8回:2019年5月6日更新
著:阿部菜月氏(パーソナルトレーナー・スタジオインストラクター)
パーソナルトレーナー兼スタジオインストラクターの阿部菜月です。
木々が緑に輝き始める季節、皆様いかがお過ごしでしょうか。桜も散り、葉桜を見ているとなんだか夏が待ち遠しくなってきます。季節の変わり目、くれぐれもご自愛くださいませ。
さて、今回はダイエットを成功させるコツについてお話しします。
皆さんはダイエットにチャレンジしたことはありますか?身体を引き締めたい、健康になりたい(健康診断の数値を良くしたい)等ダイエットに取り組む理由は人それぞれですが、そもそもダイエットとはどういった意味を持つのでしょう。
〜ダイエット(diet)とは〜
規定食という意味である[1][2]。
1. 人や動物や共同体が習慣的に摂る食品のこと[3]。
2. 食事療法:健康のため、美容のため、肥満の防止(や解消)のため、食事を制限すること。
※Wikipedia参照
ダイエットとは上記にあるように、食事療法のことを意味していますが、日本においては痩せるための諸活動全般をダイエットと呼んでいるケースがほとんどです。
ここからはダイエット=痩せる(減量)為の活動という意味を含めお話しさせて頂きます。
〜痩せるための絶対条件は〜
皆さんはダイエット(痩せる)をするときに何から始めますか?ジムに通う、ジョギングをする、食事制限をする、サプリメントや健康食品を取り入れる等、方法は様々だと思います。
しかしどの方法を取り入れたとしても、必ずクリアしないと痩せられない条件があります。
それは【摂取カロリー<消費カロリー】
1日の摂取カロリーよりも消費カロリーが上回らなくては、どんなにハードな運動をしても、健康を意識した食事を摂っても痩せることはできないのです。
人間の体は食べ過ぎや運動不足によって余ったエネルギーを脂肪として蓄積します。
脂肪を落とす為には、消費が上回らなくてはなりません。
ちなみに、脂肪1kgを落とすためにマイナスしなくてはいけないエネルギーは7,200kcal。
7,200kcalがどの程度のものなのかというと、体重60kgの方が60分ジョギングをして消費できるカロリーは約300kcal。水泳(クロール)を60分やって500kcalです。
食事により摂取するカロリーに注目してみると、おにぎり1個約200kcal、牛丼並 約700kcal、生ビール中ジョッキ1杯
200kcal、昼食によく取り入れるという方が多いであろうラーメンやコンビニ弁当はカロリーの高いもので1,000kcal近くにもなります。消費するよりも摂取する方が圧倒的に簡単ですね…
ですが、脂肪を1kg落とすなら7,200kcal消費しなくてはいけないのが現実です。
ここをどの様な方法でクリアするかが、ダイエット成功の鍵を握ります。
毎日欠かさず運動をし、おやつ、お酒をやめる等の食事制限をする。これがある程度の期間続けられれば確実に痩せることができますが、この方法をこの先ずっと続けることはできるでしょうか。もしも、続けられずに元の生活に戻ってしまえばリバウンドを引き起こします。体が元に戻ってしまっては、ダイエットは成功とは言えませんよね。
〜頑張りすぎずに小さな積み重ねを〜
7,200kcal消費する!なんだか程遠く感じてしまいますよね。ですが、1日-200kcalを積み重ねれば36日間で7,200kcalは達成できます。
・エスカレーターではなく階段を使う
・完食やおやつをゼロにするではなく、内容を変える・量を減らす
・昼食の内容を変える
・アルコールの種類を変える
など、一気に我慢するのではなく、無理なく、継続してできる範囲でコントロールできることが望ましいです。
「食べるのを我慢する」ではなく「これが食べたいけど、こっちにしておこう」など少しの妥協と我慢を積み重ねてみましょう。
この少しの我慢が、いつか習慣化されるかもしれません。
実際に私が担当させて頂いているクライアントにも「以前はお米をお代わりするのが当たり前だったけれど、お代わりせずにその分タンパク質や野菜を多く摂る習慣がついた」という方は多く見受けられます。
〜取り入れる(プラス)よりもマイナスを〜
「ダイエットには○○が良い!」というフレーズをよく聞きませんか?
現代では健康志向が強まり、ネットやテレビ番組でも多くの健康情報やダイエット方法が飛び交うようになりました。
「この食材がダイエットに良い」と紹介されればその食材が翌日スーパーで品切れになっているなんて事もあります。
食材だけではなく、健康グッズなどもたくさんありますね。
色々な方法を取り入れるのも1つの手段かもしれませんが生活サイクルに「取り入れる」って意外と難しいものです。
健康グッズを買ったものの、使えていないなんて方も多いのではないのでしょうか。
食事に何かを取り入れる場合は、例え体に良いものであってもカロリーはプラスになり【消費<摂取】になりかねません。
取り入れる(プラスする)ことも良いですが、今の生活から「マイナスする」ということの方が案外続けやすいかと思います。
ご自身のライフスタイル・食生活の中でマイナスできるところを探すところから始めてみてはいかがでしょうか。
ここまで食事に重きを置いてお話ししてきましたが、筋力トレーニングにより基礎代謝量をアップさせ、日々の消費を増やすという事もダイエットには重要です。
トレーニングについてはまた今度詳しくお話ししたいと思いますが、まずは毎日必ず摂るお食事から、無理なくマイナスできるところを探してみましょう。
また、ご自身が1日で最低限どれくらいカロリー消費ができるのかを把握するのも良いかと思います。
オムロンの ヘルスケア機器は、基礎代謝量を含む体組成の記録データを OMRON connect に自動共有し、API を通じて各種システムと共有することもできます。
生活の一部に取り入れやすい測定方法・記録方法ではないでしょうか?
社員の健康を推進される企業の皆様は是非その点にも注目してみてください。
※コラム記事は執筆者の個人的見解であり、オムロンヘルスケア株式会社の公式見解を示すものではありません。
著者プロフィール(阿部菜月氏)
大手スポーツクラブにてパーソナルトレーナー・スタジオインストラクターとして活動しています。フィットネスライフを通し、身も心も健康に。皆さんの日常がより充実したものとなるようトレーナー活動をしております。皆さんの健康に携わってきた経験を生かし、ヘルス系のコラムを書いています。運動や健康に関する情報を発信することが、皆さんをより健康に近づけることができれば。また、健康に意識を向けるきっかけづくりができればと思っています。